懐かしアーティスト達の復活と来日


俺がブラックミュージックを聴き始めたのは80年代後半のこと。高校時代はMTV全盛期で、テレビで次々新しいアーティストやメロディーが見たこともない映像のプロモーションビデオとともに次々流れてきていた。それらを見つつ聴きつつも、自分の中のどこかが、よりファンキーでダンサブルなノリを求めていて、最初にChaka Khanのアルバム”Destiny”を聴いた時に、「これだ!」と思ったものだ。

そしてブラックミュージックはいわゆるニュー・ジャック・スウィング時代に突入する。その頃に出たアーティストは皆一聴してその人と分かる声と曲で、ニュー・ジャック・スウィングに限らずとても魅力的だった。Babyface, Pebbles, Karyn White, Jasmine Guy, Joe Public, TLC, Jody Watley, En Vogue, Freddie Jackson, Meli’sa Morgan, Ralph Trasvant, Vanessa Williams …… 俺の中でスタンダードとなった物は殿堂入り作品というコーナーに入れてあるのだが、それらにはこの時代に発表されたものが多い。

ここ数年、そうしたクリエイティブな時代に活躍していたアーティストが10数年ぶりにアルバムを出したり、グループを再結成したりすることがある。音楽業界が掘り尽くされて、その時代あたりも総ざらえといった所なのだろうか。それは時に、時の経過の残酷さを感じざるを得ない結果になることもあれば、「やはりよかった! 復活おめでとう」と言いたくなる物もあり、様々だ。Reviewsコーナーの音楽にはそうした人々のアルバムレビューも載せている。
良かった例:Al B. Sure!, El DeBarge, SWV
残念な例:Freddie JacksonD’atra Hicks

さて、そうした掘り起こし系アーティストというと失礼だが、そうしたアーティストは、時々ライブホールでライブをやっていて、貴重なので時々聴きに行く。かつては海外に行って聴くか、ビッグホールのコンサートチケットを熾烈な競争で入手しなければいけなかった人達が、まさに目の前でライブをしてくれるのだから、ちょっとしたお得感もある。

そんなアーティストのライブがないものかと、ライブスケジュールをチェックしていたら、その中にKaryn Whiteがリストされているではないか! そしてニューアルバムまで出るという。Karyn Whiteはデビュー・アルバム”Karyn White”がBabyfaceのプロデュースで大ヒット(Babyfaceとのデュエットもアルバムに収録されている)、名プロデューサーのJimmy Jam & Terry LewisのTerry Lewisと結婚。デビュー・アルバムを含む3枚を残して活動休止をしていた。後にデビュー・アルバムに入っていた名曲”Superwoman”は、2002年に日本のハウスプロジェクトグループGTSによってハウスリミックスが発売されていたが、ニューアルバムは18年ぶり。

すっかり乗り遅れてまだチケットはあるかと見てみたら、まだライブホールのメンバーズシートに空きがあったので、すかさず予約。この頃の音楽が好きな友達で、数年前Jody WatleyやCyndi Lauperのコンサートに一緒に行った友達に、
「まさかの来日。ニューアルバム18年ぶりに出したんだってね。あーコウフンする。先汁出そう(汚)」
と昼休みにメールを送ったら、友達からは即座に
「えええええええ!!!!本汁出そう笑」
と返事が来た。(どんな会話だ)

まあとにかく、ブラックミュージック好きなら外せない人な訳で、楽しみだ。このKaryn White以外にも、楽しみな人が来る予定があって、それも行こうと思っているのだが、ブログで書いてシート獲得の競争相手が増えると嫌なので、まだ内緒。(笑)