Henriot Brut Souverain 普段使いの元気づけ


シャンパーニュを飲む時というのは、ちょっとくつろぐ時とか、華やいだ気分の時とかが多いが、何だか頑張っちゃって精神的に疲れたなあという時にも飲む場合がある。ゆうべは、ちょうどそんな時。特にこれといった大きなストレス要因はないのに、日々タスクをこなしていくのがしんどくてならなくて、何か開けようとじょにおに要求したところ、許可が得られたので、即座に乗って(笑)1本開けることにした。

Henriot Brut Souverain(アンリオ・ブリュット・スーヴェラン)。Henriotは以前ビンテージのものを飲んだが、これは普段使い用に数本購入しておいたものの1本で、スタンダードラインのもの。ちなみにsouverainとは、英語でsovereignの意味とか。スタンダードラインでも名前は立派。

Henriot Brut Souverain。何だかコマーシャルみたいな写真だが、うちで撮った写真。
Henriot Brut Souverain。何だかコマーシャルみたいな写真だが、うちで撮った写真。

「スタンダードラインだから本当は食事や前菜の時にすっと飲んでしまうといいのかもしれないね」とじょにおと話しながら開栓。注ぎ初めはクリーミーな泡が立つが、すぐに落ち着き、泡の立ちのぼり方は細い。発酵香とともに青りんごと白い花が合わさったような軽く爽やかな香りがする。口に含むと、その爽やかさを実証する酸味やミネラルを感じる。喉を通過した後に口に残る苦味はほんのわずか。色は淡く、少しだけ緑がかっている。

見た目で感じた実際の微妙な色味を写真で伝えるのは案外難しい。
見た目で感じた実際の微妙な色味を写真で伝えるのは案外難しい。

「こういうスタンダードラインのは、泡が細くなってからの後半に飲み飽きたりすることがあって、少しそれが心配」とはじょにおの弁。だが、さすがにまとまりのよいメゾンのもので、そうした破綻はなく、最後までエレガントさを保っていた。シャンパーニュとしての楽しみを奥ゆかしく持っていて気品もあって、まさにこれぞスタンダードラインという感じだ。

ところでこれ、某店で購入したのだが、そこにはうちの定番Piper-Heidsieck Brutの右隣にこれが並べてあって、そのまた右隣にはVeuve Clicquot Ponsardin Yellow Label Brutがあり、値段はPiper-Heidsieck Brut < Henriot Brut Souverain < Veuve Clicquot Ponsardin Yellow Label Brutの順だった。P-HとHenriotの値段の差は、おそらくP-Hの方が量産しているだろうから、量が捌けるかどうかの問題で、VCPはその3つの中で(日本では)一番名前が通っているから、名前代と見た。どれもスタンダードラインとしては申し分なく、どれを選ぶかは好みの問題だろう。俺はP-H, Henriot, VCPの順で選ぶ。

蛇足。疲れた様子の俺のために、じょにおは仕事帰りにロイヤルローズのバスソルトを買ってきてくれ、こうしてシャンパーニュを用意してくれた。何と心遣いのあるパートナーだろう。できすぎだ。(笑)感謝。