音楽レビュー Ariana Grande

音楽レビュー Ariana Grande "Dangerous Woman"(★★★☆☆ 星3つ)
音楽レビュー Ariana Grande "Dangerous Woman"(★★★☆☆ 星3つ)

Dangerous Woman (2016)


(★★★☆☆ 星3つ)




3作目にしてもう確立されたArianaカラーでまとめられたアルバム。ただそれだけに、セールス的には成功していても、少し飽きられてきているのではという危機感を抱く。ランダムプレイで聴くと、ファースト・セカンド・そしてこのサードと、どれも同じように聴こえる。

ビッグスターとして不動とも言っていい地位にあり、ちらほら醜聞もあり、その評判に対して開き直るかのごとく歌詞の中にはbで始まる卑語も入り、ここまで来ると相当の根性と神経の図太さがなければやっていけないだろうし、最早一つのビジネスシステムとなってしまった立場からすると、堅持すべきところと攻めて変わっていくべきところを自分で決定することなどできないのかもしれない。が、そこを敢えて周りの演出陣は新しいArianaを出していくべきだっただろう。そこに成功しているかといえば、「?」マークが付く。

フィーチャーアーティストで新鮮味を出すことにも成功しているとは言えない。Nicki Minaj、Lil Wayne、Macy Grayなどの名前が見いだされるが、Macy Grayはミスキャストに思えるし、Nicki Minajにも勢いが見られない。一枚通して聴いてみて、受けるだろうけれども、ポップアルバムとしてああ楽しかった、と手放しで喜べない感じがした。(2016/6/16 記)

My Everything (2014)


(★★★★☆ 星4つ)

大成功したファーストアルバムがまだまだ聴かれているうちに間髪置かずに出されたセカンド。Ariana Grandeは攻めている。といっても楽曲に無理のあるところはなく、爽やかな声を活かした分かりやすい楽曲で、しかし飽きさせない構成でもって自分のカラーを確固たるものにしたようだ。

これがマーケティングに基づいた商業音楽であるとしても、元(アーティストの歌の技量とキャラクター)が良くなければ成り立ち得ない訳で、Ariana Grandeの勝利ともいえるだろう。フィーチャードアーティストとのコラボもアルバムの曲の中で半数以上を占めるが、それでも散漫な感じはせず、全てがArianaのトーンでまとめられている。極めてまっとうな作りで、これぞポップスターのポップアルバム。(2014/7/5 記)

Yours Truly (2013)


(★★★★☆ 星4つ)

ポストMariahと言われているようだが、R&Bを意識した歌い方と歌唱力は確かに有力。ホイッスルレジスターも難なくこなしている。ルックスがかわいらしくてポップなのがまず受けている要因だろうが、肝心の歌がちゃんとしている。

このアルバムだが、そうした方面での売り出しなのだろうなという音作り。しかし、伝統的すぎず流行りすぎずのいいところを突いている。UKボーイズポップグループ出身のNathan Sykesとのデュエット”Almost Is Never Enough”などは、こうした若いポップ歌手同士のデュエットであるという前提を知らなければ、本格ブラックアーティストとして言われても納得の出来。

ともかくこうした人がアイドルとして売り出されようとも、人様に歌を聞かせるには聴くに足る歌唱力がまず第一前提であるというラインを押さえているところに安心を覚える。(2014/7/5 記)

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