音楽レビュー Tweet


Charlene (2015)


(★★★★★ 星5つ)



Tweetがアーティスト名、Charleneがアルバムタイトル、本名はCharlene Keysで、本名のファーストネームをアルバムタイトルに挙げたいわばセルフタイトルドアルバムと、ちょっとややこしい。Tweetというあまりに一般的な名前では情報を検索しにくいが、この名前でデビューアルバムが出たのはツイッターができるよりも前、2002年のことだそうだ。Soul Train Music Awardsでは2003年にBest New Artistにノミネートされ、Angie Stoneに提供した曲”U-Haul”は2005年にBest Female R&B Vocal Performanceにノミネートされるなど、なかなかの実力派。今までチェックせずにいたが、R&Bファンはチェックしておくべき人のようだ。

ちなみに2002年のデビューアルバム”Southern Hummingbird”にはMissy Elliottがフィーチャーされている曲”Oops (Oh My)”の他、Missy Elliottがパフォームする”Big Spender”がボーナストラックとして収録されているとか。大人な雰囲気のこのアルバムからは想像しにくいが、追って聴いてみたい。

それではこのアルバムはどうかと聴いてみると、一聴して気に入ってしまった。実に洗練されている。シルキーで伸びやかな声は心地よく、アダルトな雰囲気でありながら退屈ではない。R&Bらしくもあり、ネオソウルの雰囲気も醸しだされており、2002年のデビューから14年を数えてのこのアルバムでは、みずみずしさと奥深さを両方備えた良質な音楽を楽しむことができる。Tweetを今まで聴き逃していたのは残念なことだ。(2016/4/2 記)