音楽レビュー Silk


Quiet Storm (2016)


(★★★★☆ 星4つ)



まさかSilkが復活するとは思わなかった。Silkは90年代前半に活躍したグループだ。2006年にもアルバムを出しているようだ。しかしそれから既に10年が経っているので、復活という言葉を使って構わないだろう。

タイトルがずばり”Quiet Storm”。その言葉を知っている人は40代半ば以降だと思うので、その他の人のために言っておくと、洗練された大人の雰囲気の、音数の少ない構成のスロウジャムで、Smokey Robinsonの同タイトルの曲がアメリカのラジオ局でヘヴィープレイされ、その代名詞となったことからquiet stormと名前がついた。

さてこのSilkの”Quiet Storm”だが、名の通りの曲調でゆったりしたものが続く。少しダルで、前時代的かなあとも感じられるところもあるが、クオリティーは高い。こうしたジャンルの曲は、クラシック音楽のように昔の盤を発掘して繰り返し聴くか、カバーを聴いてみるかしかないので、バリエーションがほしいという意味ではいいと思う。ただ、Silkの存在価値を存分に活かしての復活かというと、そのインパクトは若干小さい気もした。(2016/5/28 記)