音楽レビュー Chanel


Forget About Your Boys (2011)

(★★★★☆ 星4つ)
(★★★★☆ 星4つ)

ChanelでWeb検索すると、当然ながらファッションブランドが筆頭に来るし、なかなかこの人を探り当てるのは難しい。フルネームをChanel Perryといい、UKベースのシンガーだそうだ。どこかで聴いていたような感じがすると思っていたら、ハウスリミックスではトライバルミックスを数々出しているHaji & Emanuelのリミックスがあって、その辺りで聴いていたのだろう。

さて、周辺情報は少ないので、そこを頼りにすることなくさっそく聴いてみることにする。声は爽やかで、どちらかというとポップ寄り。音もさらっとしていて、しかし最近流行りの加工なしの単純なビープ音ばかりの音作りではなく、どちらかというとクラシックなR&B(ちょっと昔の言葉でいうと、old schoolフレイバー)の音なので、聴きよい。曲で言うと、Brownstoneの名曲”If You Love Me”のハウスリミックスがあって、オリジナルよりもするする流れて行って、しかしハウスなのが面白かった。(が、元のR&Bスタイルでやってほしかった気もする)

使っている声域もさほど突出したところもなく、粘っこいフェイクの節回しもそうないので、気づくと聞き流してしまいそうなのに、どこか繰り返し聴かせる個性と魅力があって、それは名状しがたいのだが、そうした「どこか魅力的」というのが、Chanelの特徴というか持ち味なのだろう。