音楽レビュー Anthony David

音楽レビュー Anthony David "The Powerful Now"
音楽レビュー Anthony David "The Powerful Now"(★★★★☆ 星4つ)

The Powerful Now (2016)


(★★★★☆ 星4つ)




このアルバムと下記の”As Above So Below”の間に”Love Out Loud”というアルバムがリリースされているのだが、そちらは未聴。

さて、これだが、地に足の着いたかっちりした感じと、まとまりの良さがいい。知性的なイメージは相変わらず。”As Above…”で「節操のないバリエーション」と言ったが、それは訂正しなければならない。このアルバムを聞くと、アーティストとして進むべき道やビジョンがはっきりしていることが伝わってくる。

こうしたリジッドなイメージの作品を聴いていると、音楽自体が素晴らしいと感じられるのみならず、それにインスパイアされて、自分の生きる姿勢なども見直そうという気になってくる。そうした心への働きかけがある音楽こそが真の音楽であり、それを生み出す者だけが「アーティスト」と呼ばれて然るべきと思わされた。どちらかというと地味だが、繰り返し聴く価値が充分にある。(2016/10/4 記)

As Above So Below (2011)


(★★★★☆ 星4つ)

このアルバムを聴くまで恥ずかしながら存在を知らなかったのだが、Anthony DavidはIndia.Arieとのデュエットで2009年にグラミー賞のBest R&B Performance by a Duo or Group with Vocalsにノミネートされた人なのだという。

周辺情報はともかく、早速聴いてみた。1曲目はWill Downingばりのソフィスティケイテッドサウンドでやられる。これで押すのかと思うと、今風のR&Bサウンドがあったり、Tears For Fearsの名曲”Everybody Wants To Rule The World”のカバーがあったりして、(カバータイトルは”Rule The World”となっている)悪く言うとちょっと節操のないバリエーションで、一枚通しで聴くとちょっと戸惑ったが、何でもできる才能の豊かさを感じるし、アルバムタイトルや曲選からは知性を感じる。

恐らくこれからサウンドスタイルが固まっていく人なのだろう。注目して行きたい。

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