音楽レビュー Massive Attack


Heligoland (2010)


(★★★★☆ 星4つ)

2作前の”Mezzanine”のクワガタをアップで撮ったアルバムジャケットが印象的だったMassive Attack。難しい音楽だなと思っていて、そのまま食指が動かないでいたが、このアルバムのリリースをたまたまインターネットで目にして、またもや印象的なジャケットが鮮烈で、音楽をタワーレコードでまめに探していたあの時期が懐かしくなり、本作を聴いてみた。

肝心の音楽なのだが、やはり難しいながらも少し聴きやすくなった気がする。不幸で、禁欲的で、アンニュイ。仕事で疲れて電車に乗って、車窓のガラスに映った自分の顔のひどさを思わず観察してしまうような、くせになる感じ。と言って星4つをつけると、自己愛の強い人間と思われるだろうか。でも、そんな感じなのだ。