音楽レビュー Dâm-Funk


Invite The Light (2015)


(★★★★☆ 星4つ)



ファンクなのだが、エレクトリックファンクとでも言ったらいいだろうか、ダウンテンポのにおいもさせながら独特の包み込むようなグルーヴが特徴的。これを聴こうと思ったのは、収録曲の中にJody Watleyをフィーチャーしたものがあったから。Jody Watleyというと、かつてアルバム”Saturday Night Experience Vol.1″や”Midnight Lounge”で意欲的なクラブサウンドを醸していたので、きっと相性がいいはずだと予想してこれを聴いた。

その予想は半ば当り。レイドバックしたメロウな曲にボーカルがよく馴染む。しかし、自分としてはもっと果敢なサウンドにもフィーチャーされていたらよかったのに、とも思った。

それはそうと、このアルバムは全般にエレクトロサウンド好きを満足させる音で、あまりにも生すぎて打ち込みが耳に痛すぎるEDMに辟易しているDTMマニアにもお勧め。本来エレクトロサウンドとはこんなに豊穣だったのだなあと思い返させてくれる良心がここには存在する。フィーチャードアーティストに惹かれて聴いてみたら、思わぬ収穫があった。(2015/9/29 記)