映画レビュー アバター (Avatar)



(★★★★☆ 星4つ)

興行成績はついに歴代1位とか。3Dで鑑賞したが、3Dだということも、興行成績を大きく伸ばした一因だろう。「3Dは現段階ではせいぜい子供向けのアニメが好適」と今まで思っていた人を、映画館に足を運んでまで観てみたいと思わせるのに成功している。
観てみると、映画とはエンターテインメントであることを、あらためて感じさせられた。ストーリーの勧善懲悪性は分かりやすすぎるほど分かりやすいし、自然破壊に敢然と立ち向かうという姿勢は、今や誰も反駁できないほどの絶対正だし、そこにもってきて他の星の生物やら未来技術やらをてんこ盛りにしているのだから、正に老若男女が観て分かり、楽しめる映画に仕上がっている。

異星の植生が地球にあまりにもそっくりだとか、ちょっとサイを強くしたような動物やらジャガーじゃないかと思うような動物がいるとか、そんなところに「もうちょっと工夫はできなかったの?」と疑問の声を投げかけたくなりもする。その辺は、万人向けエンターテインメントなので、もちろんそう言われることを承知のうえで、クリエイティビティーよりも分かりやすさを採ったのだろうと思うと、納得できなくもない。2億年後の地球を描いた”The Future Is Wild”の方が、奇想天外な気がしたが…。

それでも観る価値はあると思う。子供に観せても教育的価値がある。そして、3Dで観てこそというところもあるので、映画館での上映がお勧め。または3Dテレビが今年(注:この映画が公開され、これを書いている今年は2010年)発売になるので、テレビで観るなら3D対応のものが出るのを待って、ソフトもそれに対応した形で出たら観るべき、か。