シャンパーニュレビュー Henri Goutorbe Special Club 2002


シャンパーニュの自家醸造家で作るClub Trésors de Champagne (Spécial Club Champagne)の一員であるHenri Goutorbe(アンリ・グートルブ)は、ボランジェやアンリ・ジローなど、個人的に好きなメゾンが集まるアイ村に本拠を置く。今回はHenri GoutorbeのトップキュヴェSpecial Club 2002を。

Henri Goutorbe Special Club 2002
Henri Goutorbe Special Club 2002

Henri Goutorbe Special Club(アンリ・グートルブ スペシャル・クラブ)は既に2004、2005が出ていて、これはバック・ヴィンテージの2002。グラン・クリュであり、ふくよかなアイ村のピノ・ノワールを75%、シャルドネを25%使用している。

丸みのある香りは熟した黄桃、ドライアプリコットなど。泡は細かく細いが、口に含むと豊かに広がる。口当たりも丸く、丁寧な造りを感じさせる。色合いは15年を経て、黄金色になっている。以前に飲んだ2005 Cuvée Millésimé Brutよりもフィネスの点で上回る感じがするのは、さすがトップキュヴェ。

この写りでは少し実際よりも明るい。
この写りでは少し実際よりも明るい。

アイ村のメゾンだから、パワフルで男性的ないわゆるボランジェスタイルかと思いきや、デリケートな部分も持ち合わせている。フードペアリングはさほど神経質になることはないだろうが、あまり塩気や肉気の強いものでなければ合うだろう。

今回はフォアグラのパテと、ドライフィグで。
今回はフォアグラのパテと、ドライフィグで。

ボランジェスタイルではない、とは書いたものの、底力はある。体は重くはならないけれども、酔い心地は体感的にはしっかりしたものだった。もちろん決して不快なものではないが。

飲んでみたスペシャル・クラブのシャンパーニュは、まだ本数は少ないが、今のところいずれも上質で、気に入っている。グランメゾンに比べると小規模でネームバリューこそ一歩譲るが、いずれも素晴らしい。メジャーなメゾンに飽きてきて少し目先の変わった物を探すなら、スペシャル・クラブは覚えておくと、良い物に出会える。