映画レビュー 野火(2014)

映画レビュー『野火』(2014)

(★★★★☆ 星4つ) 1959年の映画『野火』では見送られたカラー化だが、こちらでは大岡昇平の原作を基にしつつ、圧倒的な凄惨さと「肉感」をもってカラーで表現されている。 1959年版より良いと思われる点は、まず主演の演…

映画レビュー 伯林漂流 (Berlin Drifters)

伯林漂流 (Berlin Drifters)

(★★☆☆☆ 星2つ) ベルリンに住む日本人コーイチのもとに日本人リョータがひょんなことから転がり込む。コーイチとリョータは関係を持つが、リョータは来る日も他人と出会い(=セックス)を繰り返し…というプロット。 芸術的ア…

映画レビュー 野火(1959)

映画レビュー『野火(1959)』(★★★★☆ 星4つ)

(★★★★☆ 星4つ) 大岡昇平の小説『野火』は2015年にも映画化されているが、これは市川崑監督による1959年の初作。50年代であれば、太平洋戦争はまだ記憶に新しい時代であったはずだ。そのこともあってか、カラーも検討…

映画レビュー 砂の女

映画レビュー『砂の女』

(★★★★★ 星5つ) 安部公房原作の同名小説の映画化。前々から見たいと思っていた。監督は勅使河原宏。草月流三代目家元であるが、映画監督として注目を集めた人。 作りやストーリーは原作にほぼ忠実。映像化されると説明化されす…

映画レビュー おそいひと

(★★★☆☆ 星3つ) 重度身体障害者(脳性麻痺の人)が介護者への失恋を機に連続殺人犯になるという内容で、物議を醸した映画。主演自体も脳性麻痺の男性が、これまた本名と同名で演じている。 「差別を助長する」などとの危惧感か…

映画レビュー めがね

(★★★★★ 星5つ) のほほんとユーモラスで平和で、何も起こらないんだろうなあという期待(?)そのままに、何も起こらずにエンディングを迎える。それは、荻上直子監督の前作『かもめ食堂』と同じで、観る人はそれを期待している…

映画レビュー かもめ食堂

(★★★★★ 星5つ) 日々は淡々と流れ、ドラマは起こらないのだが、その穏やかな流れを描くこと自体に意義があると思わせる作品。 映像は清潔で、どこか浮世離れしていて、リアルな生活を描いているように思って見ていると、税金も…

映画レビュー 呪怨 パンデミック

(☆☆☆☆☆ 星ゼロ) 駄作もいいところ。前半1時間は退屈で退屈で。圧縮して1時間のミニムービーにした方がまだ見られる。 ストーリーも映像も見るべきところがない。「伽椰子誕生の謎」とか書いていたがこじつけで、前作に伏線も…