十蘭レトリカ (★★★☆☆ 星3つ) 本作は短篇集。久生十蘭は鬼才であり、個性際立つ無二の存在であり、その作品が深く愛されることに異論はない。が、ただ単にこの本にはどうも入り込めなかった。まだ会社に通っていた頃、ブツ切り…
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東京伝説ベストセレクション2 錯乱した街の怖い話 (★★★★☆ 星4つ) 短編集。本の触れ込みには「現実世界の恐怖事件簿、都市伝説系実話怪談の”ワースト”選集、第2弾。」となっている。とありながら…
時生 (★★★★☆ 星4つ) タイムシフトによるreincarnationの物語。中盤を占めるVシネマまがいの大阪チンピラ物語は冗長で読み飛ばしてしまってかまわないような内容。父親のダメっぷりは、誰もが共感できないような…
半藤一利(著) (★★★★★ 星5つ) これを読もうと思ったのは、自分のルーツを考えたからだ。Profileのコーナーの「社会的ヒストリー」に書いているように、母方の祖父は満鉄の嘱託医だった。母は1940年にハルビンだか…
草の花 (★★★★☆ 星4つ) 肺病病みで、憂鬱で悲恋で蒼くて純粋で、思想に燃えていてしかし実行力が伴わず……、と、時代の空気・小説の潮流のオンパレード。そこから志向脱却できないものか、と、詠んでいると少々じれったく思え…
屍者の帝国 伊藤計劃×円城 塔の本作については別ページ参照 Self-Reference ENGINE (★★★★☆ 星4つ) ヴィレッジバンガードで見つけ、背表紙に書かれた作品の要約を読んでこの本を書った。アナーキーな…
ドウス昌代(著) <上> (★★★★☆ 星4つ) 丁寧な取材と時代考証で美術家の一生をたどってるのには敬服。しかし学術書のように、いちいち引用に約物が用いられてる点はx。読み物としてこの本を読もうとしている…
阿刀田 高(著) (★★★★☆ 星4つ) ギリシャ神話というと、おとぎ話ながらも格調高く、登場人物が複雑に入り組んでいて、ギリシャ先史にも直結しているもの。そう考えると何やらとっつきにくいが、これをやさしく読み解いていて…
荒俣 宏(著) (★★☆☆☆ 星2つ) まず最初に、小説でないこういう教養書的新書は、どうも苦手だ。事実の羅列で、文章がちっとも面白くない。この本もご多分に漏れず。これは特にフリーメイソンの歴史の解説に大半を費やしている…
秋庭 俊(著) (★☆☆☆☆ 星1つ) 読みにくい。「事実」として書証に挙げたつもりの地図も単に貼り付けたスクラップで、そこから自分が何を読み取ったかという対照のためでなく、読者に不親切。 「東京には政府によって伏せられ…