SadeとPierre Péters


先週末に買ったSadeのライブDVDを観るついでに、一昨日の火曜日にシャンパーニュを1本飲んだ。この前飲んだPierre Péters Perle du Mesnil Blanc de Blancs(ピエール・ペテルス ペルル・ド・メニル ブラン・ド・ブラン)が良かったので、その印象を忘れないうちにもう1本あったPierre PétersのCuvée de Réserve Blanc de Blancs(キュヴェ・ド・レゼルブ ブラン・ド・ブラン)を飲んでみようかと用意したもの。気分だけは週末の夜。週の前半で平日も平日、ド平日ではあるが、まあいいよね?(笑)人生楽しまなきゃ損。

Pierre Péters Cuvée de Réserve Blanc de Blancs
Pierre Péters Cuvée de Réserve Blanc de Blancs

これはPierre Pétersのスタンダード。しかし、グランクリュのキュヴェ(特級畑のぶどうの一番搾り)を用いたブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)のシャンパーニュ。こちらも評価が高いようだが、どうもワインショップの売り文句はどこも大仰過ぎるので、話半分程度にしておいて、さっそくSadeを観つつ飲むことにする。せっかくなので、ちょっとスナック?カナッペ?まあ呼び名は何でもいいや(笑)、おつまみも用意して。

2種類用意。
2種類用意。

赤いのが乗ったのは、グースレバーのパテのポワブルロゼ乗せ。青いのが乗ったのは少し前に買ったアーティチョークのムースの大葉乗せ。アーティチョークだけでは味が優しすぎるので細かく切った大葉をアクセント。赤い灯青い灯ではないけれども。(笑)

開栓はPerle du Mesnilの時と違ってスムーズ。こちらのガス圧はノーマルというか高めで、注いでからも液面がさわさわと揺れていた。香りは最初のうち芯がある重めの感じで意外。若干サーブした温度が低かったか。クーラーから取り出して、少し置いてみた。するとPerle du Mesnilのように花が開く。アカシアの花のような軽い香りに、色の明るいはちみつ(シロツメクサやりんごのような)の甘い香りも混ざっている。色は同じくブラン・ド・ブランであるPerle du Mesnilよりもさらに淡い。

泡立ち。グラスの向こうにはSade。
泡立ち。グラスの向こうにはSade。

香りの変化ということで言うと、Perle du Mesnilが面白かったが、Cuvée de Réserveも上質であることに変わりはない。

画面ではシックでタイトな黒の衣装に身を包んだSadeが、艶然とほほ笑みを浮かべて観客に手を振り、”Soldier Of Love”からのナンバーを歌っている。ああ格好いい、この舞台はすごいねと、じょにおと見入る。

さて、このシャンパーニュの味はというと、ドサージュの少なめなPerle du Mesnilよりもむしろ辛口。これは炭酸ガスの含有の多さにもよるのだろう。ボトルの後半になっても泡の勢いは衰えず、じょにおは「少しステアして飲みたい感じがする」と言っていた。シャンパーニュ通は液体の味わいそのものを感じるために、場合によってはシャンパーニュをデキャンタージュして炭酸を落ち着かせて飲んだりすることもあるらしい。じょにお、それを知らずに自然にそう感じるとは、やるな。(笑)

もう1つの味わいの特徴は、ミネラルを感じること。これはPerle du Mesnilより明確だった。どこかで口を引き締めるような感じがするが、もちろん嫌な感じではなく、味わいに複雑さを与えている。液体は上質で、酔い心地も軽い。ふとグラスを持ち上げてみると、ディスク(液面)が厚めなのが見てとれた。

液面が分かるだろうか?
液面が分かるだろうか?

さて、コンサートはいよいよ佳境。最初に声が出にくいのかと思っていたが、圧倒的なパフォーマンスの名曲”Is It A Crime?”が演じ終わったところで、この日朝早く仕事に出たじょにおは珍しく酔っ払った様子で、もう眠いとベッドへ。DVDはまだ中途だが、残り数曲は俺1人で。Sadeとシャンパーニュ、ハマり過ぎなのは分かっているが、Sadeがキザなほどまでにスタイルを貫く数少ないバンドであることを思うと、鑑賞スタイルとしても、これくらいハマり過ぎでいいのかもしれない。